sugao2004-10-31

“人生とは旅である”
無理することなく最近そんなことを考える。静かな夕方などに人生の実相としてふと思う。さまざまな人やできごとに出会い、もまれつつも営まれ運ばれゆく人の一生。
あてのない旅もその一つだが、旅には旅の行方があったほうがいい。予定どおりいかなかったり、わき道に入ったりそれも旅の楽しみだが、あてのない旅はやはりむなしくなるものだ。また行き先やガイドブックに囚われていても楽しめない。
ならばガイドブックは要らないか?それはスリルと驚きに満ちているかもしれないが、全体的把握の欠けた非常に限られた経験になるだろう。
お経を読んでいて時々そこに昔の人の声を聞くようなときがある。私にとって宗教とは人としての歩みを指し示す“羅針盤”のようなものだろうか?それは長き長き時間のなかで無数ともいえる先人たちが探し求め、生涯の歩みを通し残し伝えてきた“いのちのメッセージ”である。何やら怪しいものといった程度できちんとした宗教知識を持たぬ現代の日本人は不幸せだと思う。誰がこんなにしたのか知らんが(当然宗教界もその責任の一端を大いに担う)残念極まりない。